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「支離滅裂」 第二夜

「おや、コロちゃんどこへ行くんすか?」
シャンゼリゼあさひがおか(贅沢だな、コロ助)にいく途中、曲がり角で勉三とバッタリであった。
「美容院ナリよ。イチローカットにしてくるナリ。」コロ助は得意気に教えた。
「いいっすね。わすは甚六くんの家へ家庭教師にいくっす。出来が悪くてね、明治は無理っすね。」
勉三は困惑の表情を見せた。
「大変ナリね…。」
勉三に別れを告げると、まもなくシャンゼリゼあさひがおかに着いた。

「いらっしゃいませ、あらコロちゃん。」
手の空いていた店員三希子はコロ助を出迎えた。
「こんにちはナリ。イチローカットにしてほしいナリ。」
「イチロー?でも、加納店長忙しいの。」
マーブルメガネをかけた加納は店の奥で高校生くらいの女性をともさかりえみたいに仕上げていた。
「我が輩ロボットだから免許がなくても違反じゃないナリ。ねーさんが切ればいいナリ。」
「えっ、私が?でも、店長に聞かないと…。」
「いいよ、やっちゃいな!」
きょろきょろしているねーさんに加納は指示をした。

「一度やってみたかった。コロちゃん、イチローカットだったよね。」
「そうナリ。同じオリックスでも殿馬カットはだめナリ。ところでねーさん髪を切ったナリね。」
「うん。やっぱ変かな?」
ねーさんはバサリと切った髪に触れながら、コロ助に尋ねた。
「とても似合っているナリ。可愛いナリ。」
「ありがとう…。もう、今日はお金いらない。」
ねーさんはもうご機嫌であった。鼻歌でカローラ2にのってを歌いながら、コロ助の髪をセットし始めた。コロ助はつかれているのか、数分後ねてしまった。1時間ほど経つと、カットは終わった。

「コロちゃん、終わったよ。」
「ふわぁぁぁ…。よく寝たナリ。どれどれ…。」
眠りから覚めたコロ助は鏡を見た。
「ああっ!!」
店長にも聞こえるくらいの大声を上げた。
「何ナリ?これは?スピッツ入ってるナリ!」
コロ助は予想外のおぼっちゃまカットにびっくりした。
「だ、だって、刈り上げなんかできないよ、頭つるつるで。」
「でも、スピッツにすることはないナリ!」
コロ助は怒りをぶつけた。
「残念でした。スピッツじゃなくて、小沢健二のつもりなんだけど…。」
コロ助の目から涙が流れ出した。

「ひどいナリ。自分の好みを押し付けるなんて…。」
「ごめんね…。でもとってもかわいいわよ。」
「本当ナリか?」
疑い深い表情でコロ助は尋ねた。
「ほんと、ほんと。ねぇ、店長。」
「そうだよ、コロ助くん。」
店長は作り笑顔でうなづいた。
「それならいいなり。バイバイナリ。」
「ありがとうございました。」
コロ助はダッシュで家へ向かった。
(仕方ないよね。イチローカットは無理だもん。さーて、あしたはクラス会、また痛快ウキウキ通り歌おうかな。)
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デスペラード持田

Author:デスペラード持田
名古屋グランパス、カズファンだが、サッカー実技は母校・惟信高校の練習試合用シャツの10番をウケ狙いで着せられたCF、OH。カズの代表復帰、Jリーグの改革案を日夜、中日スポーツに投書していた。サザエさん、Every Little Tihng持田香織を寵愛。愛知学院大学歴史学科卒。卒論は近衛文麿内閣について。カレー、ガイア、カンブリアも大好き IS01、IS05ユーザ

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